東京の目黒区における不動産の特性(その3、マンション)

昨日の投稿の続きです。

8.新しく建設される新築マンションは少なく、高層マンションは少ない
目黒区には、中層または高層マンションの建設が可能な場所はとても少ないです。

目黒区は第一種低層住居専用地域など、戸建住宅しか建設できない用途地域が指定されているところが多いです。目黒区における第一種低層住居専用地域では絶対高さ10mを超える建物の建築は認められません。それ以外の用途地域に指定されている場所でも、その多くは絶対高さ17m以下の建物しか建築できません。

高層マンションを建設できる土地は極めて限られています。東急東横線中目黒駅周辺の高度地区、国道・都道沿いまたは駅近くでは建築できる建物の高さが40m迄許容されるところがありますが、とても少ないです。タワーマンションは、中目黒駅周辺の高度地区しか建設が認められません。

目黒区内に新築マンションを建築するとしても、その多くは5階以下の低層または中層マンションにするしかありません。地価がかなり高額であることから、販売価格をかなり高額に設定するしかありません。

このため、明らかに中流以上の方に好まれる設計および設備を備えた物件が多いです。ほとんどの物件においてバス、トイレ、キッチン等の水回り設備等には極めて上質なものを採用し、快適な生活を行えるように配慮しています。さらに日中は管理人を常駐させるなど、居住者の利便性を図り、かつセキュリティー面に万全を期した物件が多いです。

目黒区の戸建住宅は極めて高額であり、新築マンションは少ないことから中古区分マンションに対する人気があります。築10~20年程度の物件はもちろん、築40年程度の古い区分マンションでも、室内の傷みがそれ程でなければ早期に買い手が見つかることが多いです。

9.駐車場用地は少なく、コインパーキングの料金が猛烈に高額なところがある
月極の駐車場を探している方からの問い合わせはかなりありますが、貸駐車場はとても少ないです。理由は、更地の場合における固定資産税が高額であるからです。

小規模の居住用建付地(建物が建っている土地)の固定資産税には軽減税率が適用され、更地の場合の6分の1に設定されています。貸駐車場として運用する場合には、この軽減税率が適用されないことから、固定資産税はかなり高額になります。

貸駐車場の多くは大地主が所有する土地であり、土地オーナーが駐車場管理会社を設立し、駐車場の管理業務を行っているところが多いです。このため、目黒区、特に目黒区の南部では駐車場の利用者募集を不動産会社が依頼されることは少ないです。

月極駐車場の月額賃料ですが、目黒区の南部(碑文谷、目黒本町、原町、洗足など)では25,000~32,000円(消費税込)に設定しているところが多いです。屋根付きの場合は、概ね10,000円を上乗せした金額になります。

月極駐車場と同じ理由により、コインパーキング用地も少ないです。コインパーキングの利用料金ですが、目黒区内では高額な場所が散見されますので、可能な限り利用料金を前もって調べておくことをお勧めします。

高額なところでは半日以内1,800円というところがあります。1回入庫し、10分後に出庫した場合でも駐車場料金として1,800円を徴収されます。また、時間貸でも10分600円程度の料金を設定している駐車場があります。この駐車場に2時間駐車した場合の駐車料金は7,200円になります。

この金額は、大半の方において納得できる金額ではないと思います。

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