住宅ローンによる不動産購入、限度まで借りると悲惨

住宅ローンの借入額は年収の数倍未満に抑えるべき

 筆者の会社は不動産売買仲介を手掛けています。他の不動産会社を経由し、筆者の会社が元付である物件の購入申込を受けることがあります。この場合、住宅ローンの融資条件を見ると唖然とすることがよくあります。

 散見されるのは、借りられる限度額の上限まで住宅ローンによる融資を受けようとする方です。不動産会社に勧められるまま、頭金ゼロで年収の8倍を超える物件を購入する等、無謀な融資条件がまかり通っています。

 最近は共働きの若夫婦がペアローンを組み、融資枠の上限まで借りるパターンが増えています。金利が低く抑えられていることから金融機関は総じて経営状態があまりよくありません。このため、多額の資金を貸し付け、利息を多く得ることを考えています。上場企業に長年勤務している方がお客様の場合、融資額を増やすために上限まで貸し出すプランを勧めがちです。

 頭金ほぼゼロで年収の8倍もの物件を購入すると、税引き後の年収の半分以上がローンの返済に回されることになります。この状況が20~30年も続きますが、貯金はほとんどできないと思います。長い間には経済的に困窮する場面が必ず生じます。

 勤務先の倒産、意図しない理由による解雇も想定しておくべきです。交通事故に遭遇したり病気になる恐れもあります。乗り越えるためにはある程度の貯金が必要ですが、貯金がなければたちまち生活が破綻します。そればかりか住宅ローンの返済額が大きいとお子様の養育や教育にお金をかけられません。

 豪華な邸宅やタワーマンション等を内覧すると購入意欲が膨らみ、先のことを考えずに無理なプランでローンを組みがちです。住宅ローンの借入額は年収の数倍未満に抑えることを強くお勧めします。