質の良くない収益用不動産営業のセールストーク

 昨日の投稿において円相場が「1ドル145~148円のあたりをウロウロしている」と書きましたが、突然円高になり1ドル140~142円とのことです。また、ニューヨークダウが爆上がりしたため日経平均株価も急騰しているようです。

 FX投資をしている方の中には多額の損切りを迫られた方が数多くいらっしゃると思います。また、異様な株の急騰が起きたことから、信用取引を利用していわゆる「空売り」を仕掛けていた方は凄まじい損失を抱えることになりました。1日で数千万円~数億円の損失を被った方が数多くいらっしゃると思います。

 為替相場、株式のいずれも相場が不安定でどうしようもない状況です。利回りがやや低いものの、収益用不動産を運営する方がFXや株よりも安全であると言えそうです。

本題

 予備知識が全くない状態で収益用不動産の運営を始めることはお勧めしません。このブログをある程度長く読まれている方であればおわかりになると思いますが、収益用不動産の運営において重要なのは購入の窓口となる不動産会社の選択、購入希望者による物件調査、資金計画の立案、管理方法の選定です。 

 「忙しいから」とか「知識がないから」として不動産会社に全て丸投げすることを希望される方が多いのですが、全てを丸投げした先が質の良くない不動産会社である場合には運営の破綻につながります。

 質の良くない収益用不動産営業担当がよく利用する営業トークは以下の通りです。このブログをある程度長く読まれている方であれば、何故問題なのかはおわかりになると思います。

問題のあるセールストーク

・自己居住用の、利息が安い住宅ローンを利用できます。手続きは私にお任せください。
・物件の訪問や共有部分の内見は必要ありません。プロは何も言わずにお買い求めになられます。
・レントロールは調査して問題がないことを確認しています。お客様が御覧になる必要はありません。
・管理の手間がかからず、空室になっても家賃収入が約束されるサブリース契約がお勧めです。サブリース契約を締結しない方はほとんどいません。
・最近は利回りが良くないので、同時に2件以上を同時にお求めになる方が多いです。この物件価格は2件以上を同時に購入された場合の価格です。
・ウチで買う場合、物件購入のためのローンに自動車ローン・消費者ローンの残債を上乗せして借りられます。これくらいのことはほぼ全ての方が行っているので大丈夫です。
・金融機関に提出する書類の年収欄には実際の収入より大きめの金額を記入しますが、私の責任で行うので大丈夫です。
・売買契約書は2種類作成します。金融機関に提出する契約書には実際の物件価格より高い金額を記載します。これによりフルローンが可能になります。どこでも誰でもやっているので問題ないです。
・これから様々な書類を金融機関に提出しますが、内容の確認はしなくて結構です。捺印だけお願いします。
・ローンに関する相談は私が行いますので、お客様から金融機関に接触することは避けてください。

 一つでも言われた場合は、その不動産会社を通して物件を購入することは避けてください。運営が破綻する原因になります。 

 本来は事業用ローンを利用しなければなりませんが、「自己居住用の住宅購入」と偽って住宅ローンを借り受けた場合は詐欺事犯として告訴され、刑事上の責任(懲役刑)を問われることがあります。さらに、期限の利益を喪失したとして一括返済を求められることになります。