中古マンション・戸建住宅の売買成約数が減少し、価格は急上昇

2024年3月5日

住宅新報WEBの記事を引用します。

9月中古マンション成約数、3カ月連続で減少 東日本レイン
2021年10月11日 16時00分 配信

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は10月11日、9月の首都圏流通動向をまとめた。それによると、首都圏の中古マンションの成約件数は3176件で、前年比マイナス4.6%となり、3カ月連続で前年を下回った。成約価格は3985万円で同7.9%の上昇となり、16カ月連続で前年を上回った。
 中古戸建ての成約件数は1225件で同マイナス5.0%の減少。8月に続いて前年を下回った。成約価格は3487万円で同プラス9.8%の上昇となり、11カ月連続で前年を上回った。

住宅新報WEB

 新規に売り出される中古物件の数が激減しています。このことが成約件数が減少し、成約価格が急上昇している原因です。

 全国的に空き家が増えており、空き家問題が取り沙汰されています。しかし、中古物件として売り出される戸建住宅およびマンションには、内装および設備に大きな手を加える必要が無いことが求められます。

 このため、長年放置されていた空き家が中古物件として売り出されることはほとんどありません。このような空き家が売り出される際は、取り壊して更地にすることを前提として売り出されることが大半です。東京都内の場合、築年数が25年以上経過している木造住宅、および朽廃している物件が該当します。

 中古物件として売り出される戸建住宅、およびマンションの大半は、売り出される直前まで人が居住しており、維持管理が行われていた物件が大半です。そして中古物件が売り出される理由の多くは、いわゆる「住み替え」です。

 ところが、新型コロナウイルス感染症の流行により、転居先の物件を探す意欲が失われた方が多いのが実情です。さらにコロナ禍が長期間続いたことから収入が減少し、手持ちの資金に余裕がなくなった方が増えています。

 「とりあえず、多額の出費になることは控えよう」というムードがまん延している感があります。中古物件の成約数が減少した原因は、「住み替え」の減少であると考えています。そして売り出される物件の数が減少すれば、価格は大きく上昇します。

 中古物件の供給量および成約数が少なく、成約価格が上昇している傾向は、新型コロナウイルス感染症の流行が止まり、経済が回復軌道に乗るまで続くと思われます。