不動産の中で、私の会社では取り扱わないもの

今日は、私の会社で取り扱うことがほとんどないものについて書きます。
(いつもと異なり、短めですが御了承ください。)

それは駐車場の斡旋です。月極駐車場の紹介を依頼されることが多いのですが、これだけは紹介が困難です。何故かというと、いわゆる「空き地」が非常に少ないからです。

都内では200平米(約60坪)以下の土地に居宅や集合住宅が建設されていると、土地に対する固定資産税および都市計画税が軽減されます。その軽減額はかなり大きく固定資産税は6分の1、都市計画税は3分の1に軽減されます。

この軽減措置は、政策的に、「空き地」をなくそうという考えに立脚しています。私の会社がある目黒区は、JR山手線の外側にある区の中で、地価が最も高額な区になります。(新宿の高層ビル群や渋谷駅の西側は山手線の外側ではないかと思う方が多いと思いますが、これらの区は山手線の内側にまたがっているので例外とします。)

このため、目黒区では「空き地」を駐車場にして貸し出すよりも、自宅を建てるか賃貸住宅を建設して貸す方が有利であるという計算が成り立ちます。「空き地」にしておくと、固定資産税および都市計画税が高額になるので維持しにくいという、地域の特性があると言えます。

以上に述べた理由により、お客様からいくら懇願されても紹介できる駐車場の数は極めて限られてきます。地図上には大規模な駐車場が点在していますが、その多くはいわゆる「大地主」が所有する土地上にある駐車場です。このような駐車場では「空き」が生じても大地主が自ら運営する管理会社を通じて借主を募集しますので、借主の募集を街中の不動産会社が依頼されることは、ほとんどありません。

同様に、「コインパーキングに転換できそうな月極駐車場を紹介して欲しい。」との要望を多くの会社からいただくのですが、これはどうしても紹介いたしかねますし、将来もおそらく無理であると考えます。