住宅ローンの固定金利(基準金利)が上昇

NHK WEBの記事から引用します。

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長期金利 6年ぶりの高水準 大手銀行 住宅ローン金利引き上げも

2022年2月1日 4時34分

長期金利が1月31日、一時0.185%まで上昇し、6年ぶりの高い水準となりました。こうした状況を受けて、大手銀行の間では、住宅ローンの金利を2月から引き上げる動きが出ています。

各銀行が住宅ローンの金利を決める参考としている10年もの国債の利回りが、1月31日、先週末時点の0.165%から、一時0.185%まで上昇しました。

これは、日銀がマイナス金利政策の導入を決めた2016年1月以来、6年ぶりの高い水準となります。

国債は、売られると、利回りが上昇する関係にあり、今後、インフレを抑制するため、金融引き締めが進むとの見方から、アメリカの長期金利が上昇傾向にあるのを受けて、日本の市場にも国債を売る動きが波及し、金利の上昇につながっていると見られます。

こうした状況を受けて、2月から適用する10年固定の住宅ローンについて、基準となる金利を、三菱UFJ銀行が3.39%から3.49%に、三井住友銀行が3.4%から3.5%に、みずほ銀行が2.75%から2.8%に、それぞれ引き上げるとしています。

実際に融資される際には、各銀行ごとに設けている優遇を受けられれば、これより低い金利が適用されますが、アメリカに端を発した長期金利の上昇が日本の住宅ローン金利の上昇につながった形です。

NHK WEB

 アメリカでは凄まじいインフレが進行しており、短期間に物価が猛烈に上昇しています。このため、アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)は金融緩和を取りやめ、今年中に何回かのテーパリング(利上げ、金融引き締め)を行うことを宣言しました。当然ですが、テーパリングが行われた後は金利が上昇します。アメリカでは、この経済政策を先取りした形で、長期金利が上昇傾向になりつつあります。

 日本はデフレであり、労働者の賃金は低く抑えられたままです。コロナ禍が終息しないことから企業活動が停滞気味なので、マイナス金利による経済緩和策が採られています。

 それでも他の様々な要因により株価が下落し、さらに円安になりました。結果として輸入品の物価が急上昇しています。具体的にはガソリン価格、食料品、建築資材等が大幅に値上がりしています。

 現在の日本はデフレであると考えられます。マイナス金利を止め、正常な金利に戻さないとデフレが酷くなる一方です。

あわてる必要はないと考えられます

 現時点では10年固定の住宅ローン基準金利が0.1%上昇したに過ぎません。また、変動金利の変更に関するアナウンスはされていないようです。基準金利0.1%の上昇は、マイナス金利を始める前の水準であるようです。

 現在は前例のないほどの低金利ですが、今後、日本で短期間に金利が急上昇することは考えにくいです。その理由は、金利が高くなると国が発行した国債の償還、および国債の新規発行に多大な影響が生じるからです。現状では日銀が高金利誘導政策を執ることは極めて困難です。

 金利が上昇するとすれば、大規模な国際紛争が発生して国際情勢が急変した場合です。

 住宅ローンによる融資を受ける際は各金融機関が定める条件を満たし、さらに変動金利を選択すれば、金融機関により年利0.5%以下の低金利で融資を受けられます。しかし、これからローンを利用する場合は固定金利、変動金利のいずれを選択するか、より金利の安いプランはないか等を慎重に見極める必要があります。

金利の上昇は恐ろしい

 1,000万円を10年間、元利均等返済方式、固定金利で借りた場合のシミュレーション結果を記載します。

金利毎月の返済額総返済額支払利息
0.5%85,45110,254,166254,166
1.0%87,60410,512,494512,494
1.5%89,79110,774,979774,979
2.0%92,01311,041,6141,041,614
2.5%94,26911,312,3881,312,388
3.0%96,56011,587,2891,587,289
3.5%98,88511,866,3041,866,304
4.0%101,24512,149,4162,149,416
4.5%103,63812,436,6092,436,609
5.0%106,06512,737,8612,727,861
5.5%108,52613,023,1533,023,153
6.0%111,02013,322,4603,322,460
6.5%113,54713,625,7573,625,757
7.0%116,10813,933,0173,933,017
1,000万円を10年間の固定金利、元利均等方式で借りた場合のシミュレーション結果

 上記の表では金利7%迄の例を記載しました。金利の上昇は恐ろしいです。1,000万円を10年間の固定金利、元利均等方式で借りることにした際、利率年0.5%の場合は利息として約25万円を返済するだけで済みます。しかし、金利が5%になると約72万円になり、7%の場合は約393万円になります。

 「金利が7%になるわけがない」と思われる方がいらっしゃると思いますが、1989年頃のバブルが発生した時期では金融機関により定期預金の金利が7%を超えていました。デフレがインフレに転換すると恐ろしいことになります。

 基準金利が少し上がりましたが、あわてる必要は無いと思います。しかし、住宅ローンを利用することによる住宅の購入を検討している方、および事業用ローンを利用することによる収益用不動産の購入を検討している方は、金利動向に注意することが必要です。