台風16号が関東地方に接近し、被害が出ています

 報道は自由民主党の総裁選挙、役員人事、新型コロナウイルス感染症の流行により発出された緊急事態宣言の解除で埋め尽くされており、台風に関する報道が少ない状況です。

 本州に上陸することは避けられましたが、強風と大雨により主に千葉県、伊豆諸島ではそれなりの被害が発生しており、停電が各所で発生しています。

 千葉県の南部では2年前の台風により酷い暴風被害を受けました。2年が経過しているにもかかわらず屋根の修理が間に合わず、壊れた屋根がそのまま放置されている住宅が多数ありました。今回の台風は損壊の程度を大きくしたようです。一部では河川が氾濫し、浸水被害も発生したとのことです。

 被害状況の本格的な調査はこれから行われるとのことですが、10人以上の怪我人が出たとのことです。被害を受けた住宅は数多くあるようです。

 2年前の台風による屋根の損壊が未だに放置されていた主な理由は、南房総エリアの特性として工務店および職人の数が極めて少ないことにあります。

 さらに南房総エリアは交通が不便であることからエリア外から修繕工事に携われる職人を呼ぶことが困難です。このため、屋根が壊れた場合でも修理をしてもらえず、放置される状況が長く続いていました。

 南房総エリアに限らず、交通が不便なことから日常の生活に不便を強いられる地域は国内に多くあります。災害による被害を受けても対応して貰えないのでは、そのエリアに居住することを断念するしかなくなります。

 不動産の価値は無価値同然になりますし、やがて町や村が消滅することに繋がります。

 道路の建設等の公共工事を「税金の無駄」であると一律に断じ、「公共工事は全て悪である」とする見解がありますが、公共工事には優先順位をつけ、必要な工事は行うべきであると考えます。