熱海の大規模土石流について、静岡県警が捜査を開始

2021年9月6日

 共同通信の記事から引用します。

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熱海土石流、静岡県警が捜査へ

 静岡県熱海市で7月に発生した大規模土石流で、起点の土地の現旧所有者2人が盛り土の安全管理を怠ったとして、母親(77)を亡くした瀬下雄史さん(53)=千葉県=が静岡県警熱海署に提出した告訴状が27日、受理された。遺族の代理人弁護士が明らかにした。同署は業務上過失致死容疑などで捜査を進める。
 瀬下さんは取材に「異例の早さで受理され、驚いている。警察の対応を心強く思う。同様の悲劇を繰り返さないことがゴールだ」と話した。
 告訴状の容疑は、2011年まで土地を所有していた神奈川県小田原市の不動産管理会社(清算)の元幹部が業務上過失致死、現所有者の男性は重過失致死。

共同通信

 熱海の土石流では多くの方がお亡くなりになり、未だに行方不明になられている方がいらっしゃいます。亡くなられた方には謹んでご冥福をお祈りします。

 この土石流が発生した原因は、起点の土地において大規模な造成工事が行われたものの、擁壁工事が適正に行われず、造成された土地が大規模に決壊したことが原因であると見られています。 

 事故には大雨が関係していますが、擁壁工事がしっかり行われ、排水溝が適正に設置されていればこのような災害を避けられたのではないか、また、崖地における盛り土の高さおよび量が適正であったか(条例などに反していなかったか、申請内容に問題が無かったか)が問題になると思われます。

 さらに、この土地は造成が途中でストップした後に、所有者が移転しています。私は、この点に注目しています。擁壁工事等に費用がかかりすぎたことから工事を断念したまま放置され、現在の所有者に売り渡されたことが考えられます。

 このような土地の購入は大変に危険です。造成工事を完遂できない場合、民事上および刑事上の責任を問われることがあるので、購入を勧められても絶対に断るべきです。

 詳細は明日の投稿において書きますが、大規模な土地の造成工事が途中でストップし、不動産業ではない一般の投資家に安く売られることはしばしばあります。