「任意売却物件」の問題点(その3、建物や設備の傷みが激しい)

※前回投稿した内容の続きです。

 安く購入できるという理由で任意売却物件の購入を検討される方が数多くいらっしゃいます。安くてお買い得に思えても、大半の任意売却物件では維持管理が行き届いていないために注意が必要です。

 任意売却物件は、地方裁判所が実施する不動産競売にかけられる直前の物件です。大半の物件は、競売にかけられる理由はローンの返済が滞ったために任意売却物件として販売されています。

 不動産の所有者がローンを返済できない場合、建物に対する維持費も捻出できない状況であるのが通常です。このため、建物の傷みがかなり酷い物件が多いことに注意する必要があります。

 木造の戸建住宅では雨漏りやシロアリの発生により建物の柱および梁が激しく傷んでいる物件があります。また、鉄筋コンクリート造の建物では屋根の防水塗装等を怠ったことから雨漏りがする物件があります。このような物件では梁や柱を濡らして雨水が内部に侵入して亀裂が入り、建物の強度が大きく劣化していることがあります。

 これらの物件では莫大な修繕費を要します。場合により、工務店などから修繕不能を言い渡されることがあります。最悪の場合、建物を解体するしかありません。

 区分マンションであれば問題ないとお考えになるかもしれません。しかし、区分マンションでもフローリングの床が抜け落ちている物件に遭遇したことがあります。

 フローリングの床が抜け落ちていた原因は、複数の犬を室内で放し飼いにし、排泄物に関する躾を行っていなかったことでした。フローリングが排泄物で汚れ、床材が腐食していました。通常の感性をお持ちの方が居住していれば、全く考えられない状況です。このような場合は床材を全て剥がし、貼り替えなければならないので修繕費は巨額になります。

 この他にはシステムキッチンが故障しており、新品交換が必要な物件に遭遇したことがあります。

 任意売却物件の場合、建物や設備の傷みが激しいことがよくあるので注意が必要です。