高利回りの収益用不動産を探す場合、どこを探すか?

東京都23区内の収益用不動産における利回りは極限まで低下

 このブログで繰り返し述べているとおり、東京都内における収益用不動産(賃貸アパート、マンション)の利回りが極限までに低下しています。

 銀座では表面利回り2%台の物件が売り出されています。事業用ローンを利用して購入すると、利息を払うだけで収益の全てが消える計算になります。固定資産税および都市計画税の支払、故障した設備の修繕費、大規模修繕の費用、エレベーターなどの維持費、空室が生じた際に次の入居者を募集する費用(仲介手数料など)に充てられる原資が残らないのでマイナス収支になります。

 「東京都23区内にある表面利回り7%、できれば10%超の物件が欲しい。コロナ禍前は数多く存在していたはずなので探して欲しい。」等の相談をとても数多くいただいています。しかし、東京都23区内ではこのような高利回りの物件はほとんど存在しません。お客様の多くは、表面利回りが上昇することを待っています。

 しかし、表面利回り7%超の収益用不動産が2~3年以内に東京都23区内で多く売り出される可能性はとても少ないと言えます。その理由は円安です。

 コロナ禍前は1ドル110円前後でしたが、現在は140円前後で推移しています。ドルベースで見た場合、2割以上も安くなっています(110÷140=0.78)。外国人から見た場合、表面利回りが低くても物件価格が大幅に値下がりしているので購入意欲が上昇しています。

 表面利回りが低くても、外国人から見た場合はとにかく大バーゲンと言える状況です。外国人はキャピタルゲインを狙っており、何年か後に円高になった際に高く売り抜けることを考えています。これでは物件価格を値下げする売主がいないので、利回りは低いままです。

東京以外の大都市を検討するべき

 高利回りの物件を探したい方には、東京以外の大都市にある収益用不動産の購入をお勧めしています。具体的には大阪、名古屋およびその近郊にある物件です。このエリアでは、表面利回り7~10%超の物件が数多く存在します。

 東京や横浜にお住まいのお客様から「物件が自宅から遠いので自身で管理できない。」と言われます。確かに管理を地元の管理会社に委託する必要があります。

 しかし、管理費を差し引いても東京都23区内の物件より遥かに多くの収益を得ることが可能です。東京23区内にこだわり、「マイナス収支」の低利回り物件を購入しても無意味です。

 現在、筆者の会社では大阪、名古屋、京都、福岡等の物件情報も数多く収集しています。また、売主様からの売却依頼が多くあります。「数十億円の予算があるので、高利回りの物件を数多く一括(バルク)購入したい。」等の要望にも十分に対応できます。