売買物件の価格交渉について(自己居住用不動産、収益不動産)

不動産の購入を希望されているからが内見等を行い、気に入った場合に考えるのは価格交渉です。少しでも安く買うためにはどうするべきかについて書きます。

新築物件を購入する際、新築戸建住宅や収益用新築マンションであれば大手住宅販売会社、自己居住用の新築区分マンションであればマンションディベロッパーから直接購入することになります。

その他の場合は、不動産仲介会社を通じて購入することが大半であると思います。

自己居住用の新築戸建住宅

パワービルダーが建築した新築戸建住宅の場合、薄利多売をもくろんで建築されていることが大半です。このため、値引き交渉を行ってもゼロ回答に近い場合が多いです。

駅近くで平坦かつ整形地である等、立地条件が良好であれば購入を検討されるお客様は多くいらっしゃいます。他のお客様に売ることを考えますので、大幅な値引きを要求されるお客様に売る必要はありません。

値引きの要求に応じてもらえる可能性があるのは、建築後3~4か月を経過した物件、および何棟かを同時に建設した現場における最後の1棟の物件です。大幅な値引きには承諾して貰えないことが大半ですが、多少は安くなることがあります。

その他の場合はエアコンを一台増設してもらうとか、洗濯機等を提供してもらう程度のサービスしかしてもらえないことが大半ですが、仕方ありません。

自己居住用の新築区分マンション

立地条件が良好なところにあるマンションは人気があります。都心のマンションでは入居者を抽選で決めることがあり、その位に人気がある物件が多いです。このような物件では、値引きを要求するお客様の購入申し込みを受け付けないことが多くあります。

値引きの要求に応じて貰えるのは、建築後9か月以上を経過した物件です。同じマンションの中でも売れ残っている部屋であることが多く、陽当たりがやや劣る低層階の場合や、間取りが異様で使いにくいことが多いです。

収益用途の新築マンション(1棟もの)

自己居住用の新築住宅の場合と同様に、値引き交渉には応じないとする物件があります。用途地域や競合物件の関係で、収益用マンションを建てられる土地は限られています。利益を大きく確保したいということから、大半の売主は強気です。

値引き交渉に効果的なのは、正確な適正賃料を調査し、想定される利回りをベースに交渉することです。一般の方が適正賃料を見積もるのは難しいので、仲介手数料を支払ったとしても不動産会社を通じて交渉した方が大きな値引きを引き出せ、結果的に安く買えることが多いです。

自己居住用の中古戸建住宅、中古区分マンション

リフォームを行っているか、建築確認済であるか、隣地とのトラブルはないか、大規模修繕を行っているか等、調査するべき事項は多くあります。弱点がある場合に、その内容に応じた額の値引きをお願いする、予算額に合わせたいから相応の値引きを依頼するといった方法が効果的です。

交渉の際には「物件の悪口」を売主に言わないように注意する必要があります。家電量販店における価格交渉のように、大量生産品を購入するのではありません。

売主においても、その物件を手放すことについて止むに止まれぬ事情があることが多いです。理由を告げずに大幅な値引きを一方的に迫る、他の物件と比較して値引きを迫る、上から目線で物件の悪口を言う購入希望者には、売主の方から売却を断られてしまいます。

仲介手数料を支払ったとしても、不動産会社を通じて交渉する方が安く購入できることに繋がる場合が多いです。

収益用の中古マンション・アパート(1棟もの)

自己居住用の中古戸建住宅や中古区分マンションの場合とほぼ同様です。仲介手数料を支払ったとしても、不動産会社を通じて交渉する方が安く購入できることに繋がる場合が多いです。

注意したいのは、高値で転売したいとの思惑から相場を逸脱した価格をつけた物件が散見されることです。

築古の物件で、近いうちに取り壊しと再建築を行う必要があると思われる物件でも、異様に強気の価格設定をしている物件があります。この場合は、取り壊しおよび再建築に要する費用の一部として、ある程度の値引きに応じて貰えないかを交渉する余地があります。

また、空室が多い物件を購入すると、購入後も空室が多い状態が続くことが多く、その分は収益できません。この場合は利回りを再計算して交渉することが考えられます。

ただし、なぜ満室にならないのかを調査し、買主様の努力で満室にできるかについて、検討する必要があります。