オンライン内見について(その3、オーナーのメリットとデメリット)

 オンライン内見が行われることによるオーナーのメリットおよびデメリットについて書きます。
(オンライン内見については、本日で一旦終わりにします。)

オーナーにおけるメリット

  • 不用意な内見希望者により室内を汚される、または設備を壊される懸念がなくります。
     特に小さなお子様連れの場合、内見の際にお子様が騒がないようにお菓子を与える方がいらっしゃいます。不動産会社の担当者が部屋を汚さないように監視していても、部屋を汚されてしまうことがあります。
     また、内見をしている方が誤って室内設備を壊すことが稀にあります。具体的には、室内の床に置いてあるエアコン等のリモコンを踏んで破損させる等の事案です。リモート内見を実施することにより、このような事案を防止できます。

オーナーにおけるデメリット

  • いわゆるトラブルメーカーを入居させてしまう確率が高くなります。
     不動産会社の担当者は、お客様に物件をご案内して内見している際にそれとなくお客様の性格などを判断し、入居後にオーナーや他の入居者とのトラブルを起こす可能性がないかについて探りを入れています。
     不動産会社の中、または内見の際における車中では紳士的に振る舞っていても、目的の物件に入室した途端にオーナーの悪態を突く、または不遜な振る舞いをされる方がいます。
     私が賃貸物件の内見を行っていた際に「高い家賃を出す私は客であり神様だ。神様に貸す部屋にしては薄汚いしキッチンユニットは古いし実用一点張り。ここのオーナーはよほどの金欠かドケチだな。貧乏なオーナーはこれだから困る。こんな部屋を案内される客は大迷惑だ。オーナーも案内したお前も気が知れない。」という悪態をついた方がいらっしゃいます。格安な部屋を紹介して欲しいと言われたことから、多少の欠点がある旨を告げて案内したのですが、欠点があるから家賃が格安であるというロジックを全く理解できないのです。

     また、お客様が室内でタバコを吸おうとしたので「室内に臭いが残るので、内見中のおタバコはご遠慮ください。」と告げたら「俺は客だ。タバコくらい自由に吸わせろ。文句を言うな。」と居丈高に大声で怒鳴り上げた方がいます。
     どういうわけか、物件の内部に立ち入ると本性をさらけ出す方が多いです。このような方が入居申込書を提出された場合、不動産会社は入居不可と判断することが大半です。入居後にオーナーまたは他の入居者と深刻なトラブルを発生させることがほぼ確実だからです。
     オンライン内見では本性を見抜けないことが多いので、入居不適格な方を入居させてしまう恐れがあります。