オンライン内見について(その2)
※昨日の続きです。
オンライン内見にはメリットおよびデメリットがあります。昨日の投稿では、賃貸物件を探す方におけるメリットおよびデメリットについて書きました。オンライン内見は、これを実施する不動産会社および物件オーナーにおいてもメリットおよびデメリットがあります。
今日は、不動産会社におけるメリットおよびデメリットについて書きます。
不動産会社におけるメリットおよびデメリット
メリット
- お客様との接触がないので、新型コロナウイルス感染症による感染を防止できます。
- 自動車によるお客様の送迎をする必要が無いので、労働時間を短縮できます。
- 入室に必要な鍵を現地に隠してある場合に、お客様に隠し場所を見られずに済みます。
- お客様のご案内中に起きる自動車事故等のトラブルを極力避けられます。
自動車による内見を実施している際に自動車事故に遭遇し、お客様が負傷することがあります。その際には不動産会社が責任を負うことがありますが、オンライン内見の実施によりその心配がなくなります。 - 内見の際に発生する事件の発生防止に寄与します。
内見客を装ったものによる強盗事件、強制わいせつ事件の防止に役立ちます。
デメリット
- 入居先を探しているお客様における転居の理由等を訊くことが困難です。
通常は、内見の際にこのあたりの事情を詳しくお訊きするのですが、オンライン内見ではスタートと同時に物件の映像送信がスタートしますので、転居理由等がわからないことがよくあります。
転居の理由がオーナー(賃貸人)による賃貸借契約の解約である場合、解約の理由を詳しくお尋ねする必要がありますが、これを訊くことが困難です。 - オンライン内見では気軽に内見できることから、通常よりも多くの物件について内見の依頼があります。
一人の入居希望者が物件所在地に実際に赴いて内見する物件数は、多くても3~5件程度です。ネットで検索し、入居先の候補になる物件を絞ってから内見を依頼する方が多く、10件以上の物件を実際に内見する方は少ないです。
しかし、オンライン内見は気軽に行えることから、多くの物件に対する内見を依頼されがちです。あまりにも多くの物件に対するオンライン内見を依頼された場合に、その対応に苦慮します。 - 物件所在地、またはお客様の通信環境により、オンライン内見を行えないことがあります。
通信環境が脆弱であるためにオンラインで画像を送信しても御覧いただけないことがあります。どうしても御覧いただけない場合は別の日時に現地に赴いていただく必要が生じます。また、アプリケーションの設定がうまくいかない場合はサポートが必要になることがあります。 - 多額の通信費がかかります。
ほとんどの物件において、パソコンで4G回線を利用することになりますので通信費がかさみます。 - 入居先を探している方の本音がわかりにくいです。
物件内で直接会話しないことから、物件における不満な点や希望を訊くことが困難です。
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