ゴールデンウィーク期間は不動産探しに適しません

 昨日よりゴールデンウィークが始まりました。この期間を利用して購入する不動産を探そうとお考えの方がいらっしゃるかもしれません。この場合には水を差すことになりますが、ゴールデンウィーク期間は不動産探しには全く適しません。本日は、その理由について詳しく書きます。

 毎年1~3月は不動産業の繁忙期であり、この期間はほとんど無休で働く社員が多いです。「不動産会社はサービス業ではないか。休みが多すぎる。」と言われる方がいらっしゃいますが、ゴールデンウィーク期間は休みにしないと、1~3月において無休で働いた社員のモチベーションを維持できません。

 1~3月を無休で働く、いわゆるモーレツ社員であっても「ゴールデンウィーク期間だけは休みたい。」と思って働いている方が多いのが実情です。中小零細の不動産会社において社員に「ゴールデンウィーク期間も出勤してください。」などと言おうものなら退職者の続出が避けられません。

 大半の不動産会社が休みであることから物件の内見が困難です。不動産会社を訪問し、開店していたとしても、その不動産会社が直接預かっている物件しか案内してもらえないでしょう。希望条件を提示し、条件に合致する不動産を縦横無尽に探してもらい、内見を行うという通常のプロセスは期待できません。

 それに物件調査を行いたくても役所が閉庁していることから最新の登記簿謄本を入手できません。また、道路付けの状況、法令上の制限、地区計画等を確認したくても閉庁しているのでは確認できません。取引の目的となる不動産における権利関係および各種制限を把握できないのでは、重要事項説明書および契約書を作成できません。

 さらに金融機関が閉店していることから金銭のやりとりに支障をきたします。特に不動産売買における決済は金融機関が営業してないと行えません。さらに法務局が閉庁していることから登記申請もできません。このため、ゴールデンウィーク期間は決済できないことになります。

 ゴールデンウィーク期間中は、不動産の売主様または貸主様に連絡を取りたくても、連絡がつかないことがよくあります。仮に連絡が付いたとしても遠方に帰省、または旅行に出かけている方が多いです。しかも「東京に戻ってから書類を確認しないとわからない」と言われることが多いです。

 以上の理由により、賃貸、売買のいずれでもゴールデンウィーク期間は不動産探しに適しません。