お持ちの賃貸物件を早く公開するのに有効な内容(オーナー様向け)

 賃貸物件における入居者を募集する際には不動産会社に客付けを依頼することになりますが、依頼してから物件情報がレインズ、およびインターネット上のポータルサイト等に公開されるまでに日数を要することがあります。

 入居者募集を管理会社に委託している場合は、 物件情報がレインズ、およびインターネット上のポータルサイト等に公開されるまでに要する日数は短くて済むことが多いです。しかし、物件の管理をオーナー様が自ら行っている物件では、入居者募集をリフォーム後に不動産会社に依頼することになります。

 入居者を募集して欲しいとの依頼を受けた不動産会社は、物件情報をレインズに公開し、さらに インターネット上のポータルサイト等に公開します。さらに紙の図面資料を作成し、印刷したものを近隣の不動産会社に配布します。都内では、この物件資料配布についてはアットホームが請け負っています。

 特に春の繁忙期の後半から入居者募集を開始した物件では、繁忙期が終わる前に入居者を決めないと空室が埋まるまでに長期間を要する可能性が高いことから、物件情報を1日でも早く公開してもらいたいとお考えになるオーナー様が大半です。情報がなかなか公開されないとイライラしてしまい、中には激昂して不動産会社にクレームを入れる方がいます。

 不動産会社が入居者募集のために広告を行う際には、その広告が不動産公正取引協議会が定める「不動産の表示に関する公正競争規約」に則ったものである必要があります。誇大広告、間取り図の記載が無い広告、専有面積の記載が無い広告は、いずれも公正競争規約に反するとされており、インターネットのポータルサイト等へ公開したり、紙の物件情報資料として配布する行為は認められていません。

 新しい物件情報を公開する際に、最も手間がかかるのは間取り図の作成と専有面積の算出です。特に1棟ものの賃貸アパート・マンションでは各部屋の区分所有登記が行われていないことが大半なので、専有面積を求めるために室内の実測が必要になります。

 新築した際の工事図面などがない場合は、不動産会社の従業員が2~3名で訪問し、間取りの概要を把握した上で各部屋の面積を実測します。さらに室内外の設備を確認し、写真を撮影します。

 これらの作業に要する時間ですが、ワンルームまたは1Kのお部屋の場合で最低20分を要します。それ以外の間取り(2DKや3LDK等)である場合、または戸建住宅の場合は1時間以上を要することがあります。

 特に繁忙期の場合、現場訪問を行う従業員を複数確保し、長時間の作業を行うことが難しいことがよくあります。複数の物件における客付け依頼が同時に発生すると、順番に対応するのでどうしても日時を要しがちです。

 この現場訪問が早めに行われれば、物件情報を早期に公開できるようになります。

物件情報を早く公開してもらうためには

 賃貸アパート・賃貸マンションを建築した際における工事図面、それも各部屋の間取り図や寸法を記載した図面のコピーがあれば、不動産会社においても物件調査の時間を短縮できます。各部屋の面積の実測作業を行う場合でも作業時間を大きく短縮できるので、現地を訪問する従業員の手当てが容易になります。 

 募集条件(敷金、礼金、家賃、共益費、更新料、ペット飼育の可否、鍵交換の費用、保証会社の要否)、内見の方法(キーボックスに入れた鍵を現地に置く、内見の都度不動産会社に立ち会いを求める等)を予め考えておくことも有効です。